「社員も会社も引き続きニューノーマルを模索し続ける中で、2023年に予測されるトレンドは5つある。
1. アップスキルとソフトスキル強化が中心テーマに
不安的な景気が予測される中で、アップスキルの機会はとりわけ重要な定着施策となる。加えて、ソフトスキルは中でも重要であり、経営リーダーには欠くことができない。
2. ハイブリッドワークは引き続き
働きやすい職場はかつてないほど重要となっている。出社必須の職場は社員の離職を招くことになる。在宅勤務中の勤務状況を監視する動きもみられるが、社員との信頼関係を維持することが非常に重要になってくる。
3. 福利厚生が採用戦略の中核に
米国で最近実施された調査では、仕事探しにおいて給与に次いで福利厚生が重視されていた。たとえば不妊治療、ファイナンシャル・ウェルネス・ブログラム、ペット保険などはすでに珍しくなくなっている。報酬レンジ公開義務化に伴い、福利厚生が交渉材料にもなっていく。
4. 報酬の透明化は更に加速
報酬の透明化は報酬における差別是正の働きをもつ。報酬レンジ公開が義務化されたニューヨーク市での最近の調査では35%の求職者が報酬の差別を経験しており、うち50%は女性だった。職務と報酬のバランスを保つこと、あまりにも広いレンジにしないことは強力な採用ブランドにつながる。
5. メンタルヘルスに再び焦点
コロナ禍で職場内外におけるメンタルヘルスやウェルネスは注目を集めた。すでにコロナ禍は過ぎ去ったが、景気が不安定化する中で、引き続きメンタル・ウェルビーイングへの取り組みは重要であり結果的に仕事の成果にも結び付く。」
これは米国でのトレンドですが、日本ではどうでしょうか。岸田政権によるリスキリング1兆円投資、引き続きの在宅勤務への期待、賃金・福利厚生の国際比較と賃上げの流れ、そしてメンタルヘルス問題。いずれも程度の差はあるにしても日本にもあてはまるトレンドではないかと思います。
おそらくこれらのトレンドの背景にある更に大きなメガ・トレンドの影響を受けている点では米国も日本も一緒だからなのでしょう。そしてメガトレンドはひとつではないと思うので、どのようなメガトレンドに着目するかにより、判断そして行動が変わってくるのでしょう。わたしたちはどんなメガトレンドの中にいるのでしょうか。
そう自分に問いかけてみると私の中からでてくる回答は、経済の成長から個人の成長へ、そしてグローバリゼーションからパーソナライゼーションへ。この個人の成長 x パーソナライゼーションがすごく大きな流れとしてあるように感じます、知らんけど、と流行り言葉で締めくくりたいと思います。以上です。
https://www.fastcompany.com/90829409/5-trends-that-will-shape-the-workplace-in-2023