「昇進につながらない仕事は組織には必要だが個人のキャリアには結びつかない仕事だ。女性は好んでそうした仕事をしているわけではないが、女性に頼る集団的な期待がある。マネジャーは昇進につながらい仕事を男性よりも女性に頼む傾向が50%高い、また女性がそうした仕事を引き受ける傾向も男性より50%高い。まずは女性も男性もそうした傾向があることを認識することが、ここ20年も30年も進んでいない男女平等の取り組みの糸口となる」
ポジションごとの職務を明確にした上で採用をしている文化の中ではわりと普通に「それは私の仕事ではありません」と言ったり言われたりするわけですが、そういう文化の中でもポジションとポジションの間に落ちる昇進につながらない仕事が女性に振られる傾向があるそうです。ポジションごとの職務が明確になっていない日本ではこの傾向はもっとずっと高いかもしれません。
「ジョブ型」といわれる流れの中で職務を明確にする取り組みが進んでいますが、「現状」をベースに明確化するだけで終わらせてしまうと、公平性を高めるどころかこれまでの不公正を制度化してしまうことにもなりかねないですね。ジェンダー問題だけでなく、副〇〇、〇〇代理、担当〇〇のような経営のスピードを鈍らせる階層問題も同様です。そういう意味では人材育成に関わるものとして、ヒトだけでなく仕事についても「理想」を描けるように精進が必要ということでしょう
https://www.mckinsey.com/featured-insights/mckinsey-on-books/author-talks-flex-your-no-muscle