「英国・米国のプロフェッショナル4,000名を対象とした調査から見えてくる、2023年の職場を活性化するポイントは、1)短期的な業績への注力ではなく専門スキルの強化など長期的な成長へと投資をすること、2)ミレニアルに共感される事業を確立すること、そして3)ハイブリッドな働き方に適した組織風土をうみだすこと、にある。成長を実感できる組織を作り出すことこそがこれからの職場づくりといえる。そうでなければどうして社員が会社に残ろうと思うだろうか」
欧米では、外部市場が成熟し誰にでも通じる共通言語が成立しているので、たとえば「カスタマーサクセス」みたいな比較的新しいジョブについても、これまでのジョブとはこう違う!と比較をすることで理解されやすい土壌があります。結果的に「どこに所属するのか」という組織の肩書に依存せずに、「なにができるのか」という個人の肩書で勝負しやすいのでしょう。だからこそ、個人の肩書に投資してくれる組織は人気がでるでしょうし、IT業界、そして最近では金融業界で業績の減速が見られても、大退職の流れが止まらないのかもしれません。
一方で、日本ではどうなんでしょうか。ジョブ型人事ということで、組織の肩書に依存しないで個人の肩書で勝負してね、というメッセージを発信している会社は増えていますが、個人の肩書で勝負できるように支援・投資するところまでで来ている会社はまだまだ多くない、というのが実感です。
これから経済環境が変わっていく中でも、個人の肩書に積極的に投資する会社が出てくるのか、そしてその会社の組織人材力、最終的な業績はどうなるのか、かなり大きな分岐点の前に立っているように思います。
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