キャリアの大胆さが高い役職に就く人の特徴

「高い役職に就いている人の特徴はキャリアの大胆さにある。40%程度、これまで活用または開発してこなかった新たな能力が求められるストレッチした役割に就いている。そうしたキャリアの大胆さを受け入れる人は経験することへのオープンさをもっている。そして個人だけではなくそうした可能性を開放することに長けている組織もある。キャリアの早い段階でそうした高業績文化の組織を経験した人は高い役職に就く可能性が高まっている。つまり社員だけでなく会社としても経験を通じた学習のためにできることはあるということだ。ひとつの役割に10年も15年も就かせるべきではない。そして子弟関係、メンターシップ、コーチングがとても大切だ」
 
自分の経験したことのない役割に就くことは短期的にはリスクに思えますが、長期的にはリスクを負わないことのほうがリスクということでしょう。40%という数字も、仮に自分の人的資本を3つぐらい、たとえば地域 (どの地域に精通しているか、日本、亜州、米州、欧州など) x 職能 (どの専門性を有しているか) x 事業 (なんの事業に従事しているか)に分解して、そのうちの一つを変えれば33%なので、概ね合点がいく数字です。
 
個人的な経験としてはこのうちの2つ、66%を一気に変えるのはかなりキツイことになる(涙の実話!)ので、10年ごとに2つ変えるよりは5年ごとに1つ変えるぐらいがよいのでしょう。そして会社としては、一昔前の外資系企業でよくいわれていた2つの地域、2つの職能、2つの事業を経験するというツーバイ・ツーバイ・ツーが幹部人材の要件というような機械的な大胆さではなく、(上司だとどうしても部門業績優先になるので)メンターやコーチが一人一人に向き合ってその人にとっての最適な40%の大胆さを提供することが優秀な人材の育成、そして結果的には定着につながるのでしょう。

https://www.mckinsey.com/capabilities/people-and-organizational-performance/our-insights/learning-and-earning-the-bold-moves-that-change-careers

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