エグゼクティブ・エデュケーションのこれから

人材育成に関する週一の学術論文ニュースレター、今回は「エグゼクティブ・エデュケーションのこれから」という2019年の論文です。

こちらの論文ではエグゼクティブ・エデュケーションのトップ・プロバイダーの観点から、これまでのエグゼクティブ・エデュケーションの課題と、そうした課題がオンラインラーニングプラットフォームによる解決される可能性について考察されています。

論文を踏まえて2022年時点ではどのような状況なのでしょうか。私の個人的な結論としては、基礎レベルは軽々カバー、応用レベルもすでにカバーしているものの誰もがアクセスできる状態にはまだなっておらず、専門レベルはスペシャリスト向けプログラムが生まれ始めている、という状況かと思います。いわゆる、ジェネラリストとしての経営者向けのエグゼクティブ・プログラムが完全オンラインで個人負担できる金額感で受けられるまでにはまだすこし時間がかかりそうです。

特にエグゼクティブ・エデュケーションがオンライン化された際には、最新コンテンツの推薦、アセスメントの実施、フィードバックレポートの提供、コーチのマッチングぐらいまではハイテックのデジタルでできてしまうのでしょう。そこからコンテンツやレポートが対象者の立場を踏まえて示唆することを「あ、そういうことなんですね、自分で見ていただけではわかりませんでしたが今日お話しさせて頂いて具体的に何をすれば、気を付ければ良いのか理解が深まりました」というレベルにもっていくにはオンラインだとしてもハイタッチな対人サービスを組み合わせることが必要となりそうです。

そうだとすれば、対象者に求められるジョブ (成果責任+コンピテンシー)を理解する力、フィードバック・コーチング力、それらを実行可能なアクションプランに落とし込む力が特に必要になるのではないでしょうか。結果としてHRBP/人材育成コンサルタントの要件もIQバリバリ問題解決支援系の能力から、EQしみじみ自己変容支援系の能力へとシフトしていくのでしょう。

https://jinzaiikusei.substack.com/p/399

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