「産業ロボット製造において豊富な実績を有する川崎重工が開発途上の四足歩行ロボットを公開した。西欧ではバイクの会社として知られているが、国際ロボット展では変わった一面を見せた。四足歩行のBEXは100キロの荷物まで背中に乗せることができる。しかしまだ初期段階とはいえ、こうした発表ではこの分野における脅威になる存在とは到底思えない」
労働力として「期待していいの?」と確認したくなるようなカクカク動作のおもちゃ感、足を畳んで車でスイスイ進み「そのままで良くない?」と声がけしたくなるトランスフォーマー感、そして「それ必要?」といいたくなる首から角へのライトが醸しだすデパートの屋上感、どこをとってもカオスな感じです。しかし、この同じ会社から映画「トップガン」の名物シーンのひとつに登場するバイクが生まれていることを考えると、カオス感というのは組織の活力を測る上で大切な物差しのひとつなのではないでしょうか。
もし組織のカオス感が大切だとすれば、そうしたカオスをカオスなままでホールドできるカオス・リーダーが大切ということにもなります。なんだかわからないものほどとっておくのは難しくすぐに切り落とされがちですが、なんだかわからないアイデアや人材を守り育て活かすことができるカオス・リーダーこそが、顧客に提供する価値の差別化の源泉なのかもしれません。だとすれば、そうしたカオス・リーダーの育成に関わるサービス提供者側にもカオスと向き合えるだけのカオスが必要になってくるのでしょう。