人材育成に関する週一の学術論文ニュースレター、今回は「これからのエグゼクティブ・エデュケーションで実現すべきこと」という2021年の論文です。
こちらの論文では、コロナ禍により事業環境が大きく変わる中で、大学をベースとしたエグゼクティブ・エデュケーションがクライアントのニーズに応えられなくなっているとの問題意識のもと、エグゼクティブ・エデュケーション・プロバイダーの抱える課題と対応について考察されています。
一言でまとめると、パーソナライズする力が問われている、ということでしょう。そしてこれは大学をベースとするエグゼクティブ・エデュケーション・プロバイダーだけにいえることではありません。また組織レベルではなく個人レベルでも共通した課題なのかと。あらゆるサービスを提供するプロバイダーとプロフェッショナルにパーソナライズする力が求められているといえるでしょう。
最近のデジタル技術の進化をみているとパーソナライズする必要のないものはもう全部デジタルに置き換わってしまうのではないかと感じます。またデータがあればパーソナライズすることもデジタルはすでに得意のようにも見えます。であるならば、ヒトならではのパーソナライズとして、直観とか、ノリとか、思い付きとか、どちらかというこれまでつかっちゃダメといわれてきた要素を共感や励ましなどの感情にのって届けるということが唯一の残された差別化の道なのかもしれません。