「個人の生涯収入の2/3は人的資本によるものといわれている。アメリカ、ドイツ、イギリス、インドの合計400万人の社員データをもとにした分析では、教育水準が低い人ほど経験が収入に強く結び付く傾向が見られた。米国では生涯収入の4割程度、インドでは6割程度が経験と結びついていた。また米国でも弁護士の場合には3割程度に対して、タイル職人では7割程度の結びつきが見られる。また仕事を大胆に変えた人ほど収入が高くなる傾向もみられる。また早い段階で多くを経験したほうが成長が早い。そのため企業は人材育成に投資して他社に奪われることを心配するよりも、優秀な人材ほど早めに成長させることが重要といえる。」
人の成長には7:2:1の法則(経験7割、フィードバック2割、トレーニング1割)があるといわれてきましたが、ビックデータによる分析でも改めて、職種や教育程度により3割から7割程度の影響があることを示したそうです。特に若いうちに経験を積むことが大切だとすると、そのための条件は一体何でしょうか?
若いうちから様々な経験をさせてくれる企業に入ることはそもそも大切でしょう。しかし、それにもまして古臭いようですが良き先輩に出会い、適切なスポンサーシップを受けることは、成長機会の争奪競争が厳しくなるほど大切になるでしょう。ここでいう先輩とは大学やバイト・サークルの先輩だけではなく、出身や所属に関わらず広く社内外でメンターとして物理的または精神的なサポートをしてくれる存在です。自分に様々な経験をさせてくれるメンターとしての先輩を早いうちからもつことができるかどうかは収入ということに留まらず人生の大きな資産に必ずなるでしょうし。そういった意味では自分がこれまで出会った諸先輩には本当に感謝の言葉しかありません。
https://www.mckinsey.com/mgi/overview/in-the-news/3-ways-work-experience-outsmarts-formal-education